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■2007年 受賞作品・入選者一覧
優秀賞
安田 博道
環境デザイン・アトリエ
作品名:雫
作品コンセプト:
光を「カタチ」にしようと思った。
光そのものは見る事が出来ない。光はそれを受ける面があって初めて認識できる。点光源に対して直交する受光面を立てると、最も明るい点から同心円状に照度のグラデーションが出来る。
光の強さは距離の二乗に反比例する。
照度分布を高さに変換して等高線をつくると、しずくのような形状が生まれる。光の分布がそのまま3次元曲面となって「カタチ」となり、光が可視化される。

雫は天井に突起となって現れる。

優秀賞
松永 基
エムズワークス一級建築士事務所
作品名:あかりのスイッチプレート
Sho-ku〈 触 〉
作品コンセプト:
建築とはあかりとは何かを考えてみた。
照明にはスイッチがついている。スイッチには触れる。照明が反応する。ならば、スイッチそのものが触れる照明ならないかと・・・
ここでは、常夜灯というスイッチプレートそのものが光ることを提案した。マイクロスイッチを使う、タイマーやあかり、人感センサーなどとの組合せにも容易だと思う。
スイッチは30年後にはインテリジェンス化がが進み、自動的に点灯するようになり消えているかもしれない。
しかし、人を導く「あかり」は残ると思う。プレートが光り、「あかり」は人を導く。素晴らしい未来に向けて導いてくれると信じている。
駒沢 八寿夫
blue DESIGN
(ブルーデザイン一級建築士事務所)
作品名:DONUT
作品コンセプト:
照明器具は「ランプ(光)」と「シェード(かさ)」よって構成され、それぞれの用途に応じた形をしている。この構成を少し展開させることで、新しい「ランプ(光)」と「シェード(かさ)」の関係を提案しようと考えた。
今回提案した照明器具は、直線光をリング状のシェードに通した形態をしている。
直線の「ランプ」をリング状「シェード」に通すことで、従来の照明器具にはない幻想的で少し風変わりな光の効果を狙っている。
リング形状は、古来から魔よけや信仰の対象として全世界中で親しまれてきた形。
また、ネーミングをドーナツとしたのは、現代の生活の一員として子供から大人まで幅広い世代に愛されて欲しいという気持ちを込めている。
「照明」という枠を超えて、チャーミングな魅力を発信できる製品にしたい。
君塚 和香
一級建築士事務所 ワカ設計室
作品名:VINE(ヴァイン)
作品コンセプト:
ベースライトから演出する灯りへ
エネルギー効率が非常に良く、安価で提供されてきた蛍光灯。
基本照明として施設、住宅を問わず広く親しまれてきました。
しかしダイレクトな光は時として雰囲気を重んじる空間では敬遠されてきたことも事実。
白熱灯を模すことではなく、直管蛍光灯らしいそのままのあかりの形でストレートな光を和らげ、包み込むように灯る....そんな灯り。

この灯りは植物のツル(VINE)のように蛍光管に巻き付きながら、自らは光を拡散し柔らかく辺りを照らす。

前田 慎
ポイントウォーカーデザイン
作品名:天使の輪〜光のウェーブ〜
作品コンセプト:
個々に少しずつ角度をつけて整然と並べてみる。すると、個々の動きが全体で大きな動きとなり形作られ、多種多様な姿を表出する。光に様々な角度をつけ、並べてみる。光の集合が波を作り空間を覆う。壮観だ!
この器具は、動きのある飽きのこない照明器具。一つの場合複数の場合、様々な形で空間を光で演出。そして、シンプルで維持が安価で手間の掛からない照明器具を目指した。
切れた電球はすぐに安く交換したい。家電量販店ではもちろん、近くのコンビニでも売っていて安く、寿命も長い電球は『蛍光灯』。そこで丸形蛍光灯で照明器具をデザインした。汎用品の電球とシンプルな本体。光を変化させ多様に空間を演出する照明器具。
堀 正人
ホリアーキテクツ
作品名:KEPLER
作品コンセプト:
光源となっている白熱電球の姿がガラスカバーに映りこむ。光っているはずの電球のフィラメントとガラス球のシルエットが影となって。
使用しているクリアガラス白熱球のフィラメントから放たれる光は点光源に近く、ものの影が鮮明に映し出される。この照明器具は、この光源の特性を生かし2個のクリアガラス白熱球を用いることで、光の影を生み出している。電球のひとつが光源になり、もう一方の電球のシルエットが投影される。ガラスカバーは楕円の回転体で、床面から7.5度傾いたアルミキャストの台座に据えられる。
惑星が恒星ともうひとつの虚の焦点とで描かれる楕円軌道上を巡っていることを発見したケプラーへのオマージュとなっている。
廣部 剛司
廣部剛司建築設計室
作品名:FU・TA・RI
作品コンセプト:
住まいの「あかり」を考えていて、「あかり」の原点をおもった。
そして、灯された「あかり」のありがたさに辿り着いた。
基本的な照度を得るための照明器具は、普段の設計ではその姿があまり意識されないようにしたいと思うが、<灯をともす>ということのありがたさを可視化することが出来ないかと考えたのだ。
柔らかく、あかりを感じさせ、同時に消灯しているときも時と共に移り変わる光を受けながら、居住空間に美しい陰影を提供するデザインを求めてスケッチをしていた。ある時、愛する人(あかり)を後ろから抱き寄せるようなカタチが浮かんだ。「あかり」のかけがえのなさは、そんな時の気持ちに近いのかも知れない。
北村 潤
株式会社 東畑建築事務所
大阪事務所 統括設計部長
作品名:SYSTEM TUBE
作品コンセプト:
小さな部屋に浮かぶほのかなあかり 
大きな空間を切り裂くダイナミックなあかり。
さまざまなあかりをひとつのシステムでつくりあげたい。
光るチューブとそれをつなげる電極ワイヤーとのジョイントシステムが自在にあかりの空間をつくる。
チューブをつくる無垢のアクリル体に挿入されたLEDの数に応じてひとつひとつのチューブがもつ あかりの強さを決定する。 
つくられようとするチューブの構成によってチューブ内の電極ワイヤーは1本であったり2本であったりするだろう。
これらのチューブとワイヤーが前もって用意されていることでさまざまなあかりをつくることが可能となるのである。

器具でもなく オブジェでもない これは あかりのシステム。

神家 昭雄
神家昭雄建築研究室
作品名:SYSTEM TUBE
作品コンセプト:
照明器具の原点に立ち返ったあかりの提案
これまであまりデザインされていないソケットを考えることで、最もシンプルで美しく,素朴な“あかり”だけを見せる照明器具とする。
ソケットを硬質ガラスでつくり、電球とソケットだけの透明感のあるものとする。
点灯時は電球の光がソケットを通しても光り、器具全体が輝き、シンプルで素朴なあかりとなる。
消灯時は,電球の薄いガラスの質感と,ソケットのガラスのソリッドな質感の対比がデザインの要素となっている。昼間は美しいが目立たない存在となる。
これまでの照明器具のデザインでは,ソケットは何かでカバーをすることが前提にあったが、見せるソケットの誕生でデザインの幅が大きく広がる。
日野 桂子
HINO Design Associates
(ヒノデザインアソシエイツ)
作品名:tuning
作品コンセプト:
好きなカタチを自在にアレンジ、世界に一つだけの照明。まんまるい、ガラスの発光体のまわりに伸縮性ナイロンの布。布の縁に自在ワイヤー。
好きなカタチにガラスの発光体をつつみこんでみてください。
キット1 球形のガラスグローブのセード。
キット2 丸い薄い円形のストレッチ素材の布セード。
布のセードは円周も伸びます。好きなサイズ合わせて周長側を伸ばして、自在ワイヤーを好きな形に曲げてください。
キット1にキット2の照明を引掛けて点灯セードはそのまま丸く使っても、フリルをつけても、周長を自分でチューニング。
ストレッチ素材の布に注目し、使う側の好みに照明器具をイージオーダー。
葉 祥栄
葉デザイン事務所
作品名:ディフューザ
作品コンセプト:
待望していた蛍光灯の間接照明が市販されるようになった。しかし、天井や壁を照らすことで二次の反射光が室内を明るくするのに一次反射板を調節できる器具があれば極端なグレアを減らしたり、照射範囲を変えることができるのではないかと、遮光目的のバンドアのような調節可能な反射板を考えました。
パンタグラフで平行に前後させることはできるのですが、できれば角度も変えられたらというのが次の課題です。
取付部分をユニバーサルジョイントにしたらという提案をメーカーにしてみたいのですが、その場合の固定が難しいだろうなと思っています。
未解決な問題が山積しているので、試作品が楽しみです。
圓山 彬雄
URB(アーブ)建築研究所
作品名:夜空に浮かぶ階段
(猫目階段 キャッツアイ)
作品コンセプト:
課題:
階段の昇り降りに際し、安全性に最も重要なところは、踏み面と蹴込みの交点のノンスリップの位置であるが、上部または壁面からの照明では、人の影になり不明瞭になり、危険であることを解消できていない。
解決:
踏み面と蹴上げの交点であるのノンスリップの位置に照明器具を組み込み、蹴込みを明るくすると同時に、ノンスリップの位置を明瞭に示す明かりを点し、暗いところでもノンスリップ位置を明瞭にさせることができる。同時にその他のインフォーメーションの手段としても利用可能である。
効果:
屋内階段でも有効であるが、とくに屋外階段においては、その照度の確保のために必要とする経済性と安全性を確保するには、極めて有効である。
芦澤 竜一
芦澤竜一建築設計事務所
作品名:Torch
作品コンセプト:
この照明は、各部屋に照明器具を設置するという従来の照明のあり方を前提とせず、人が自分の居場所に携帯できるコンパクトな照明器具である。
この器具は、空間の中で照明器具の数を減らすことができるという省資源的配慮と電気の同時点灯の数を抑えるという省エネルギー的配慮から発想された。リチウムイオン電池で蓄電することができ、一般電源に限らず、別置のソーラーパネルを内蔵した充電器によって蓄電が可能である。
表面素材は柔軟性があるシリコン樹脂で形成し、サイズは人の手のひらにフィットするような大きさとし、携帯し易く、床に置いたり、壁に掛けたりすることが可能である。人が握るほどあかりは明るくなり、手を触れないでしばらくするとあかりは徐々に消えていく。
「Torch」(たいまつ)のように人と環境に反応する最小限の生きたあかりである。
平山 裕資
アンチポデス設計社
作品名:-STRANGE FRUIT-
(ワクワクの実あるいはマンドラゴラ)
作品コンセプト:
この照明器具は、ベース照明の設置形態としてはおそらく非常に稀な「天井から垂れ下がる」という形態をとる。そして最も特徴的なのは、垂れ下がる向きが可変なことである。
ベース照明という性格上、存在は控えめにというのが定石とおぼしいが、空間に及ぼす影響はそれでも残る。ならばいっそ空間に直接かつ大きく作用する形態は考えられないか、という意図から生まれたこのデザイン。故に、ベース照明のみならず、アクセント照明としての利用も大いに期待できよう。
尚、タイトルとした STRANGE FRUIT は、ビリー・ホリデイのナンバーから、サブタイトルは、中世・ルネッサンスの学者達が好んだ想像上の植物のイメージから拝借した。
吉川 弥志
吉川弥志設計工房
作品名:Tail
作品コンセプト:
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たたずむ灯り つながる灯り よりそう灯り 

チューブの中に帯状のLEDを包み込んだ照明です。
光に触れながら簡単に好みのあかりを作ることができます。
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