Pro's way

住宅照明のヒミツ

54

2026.11

安部 真由美

Interview

48V TRACK SYSTEMで、暮らしの光をもっと自由に。 安部 真由美

Mayumi Abe
住宅デザイン部 大阪オフィス

リモコンがない!

朝晩、日ごとに冷え込む日が増えてきましたね。
それにしても、今年の夏の猛暑 …… 本当にすごかったと思いません?

暑さのピークのころ、汗だくで帰ってきた私は、
「 ど、ど、どこいった 〜 ??!」
と、必死で『 エアコンのリモコン 』を探していました。
毎日使うものなのに、
どうして “ 決まった場所 ” に置けないんでしょうねぇ …… 。

そんな私にとって、これからやってくるのが、
もうひとつの 《 リモコン探しの季節 》
そう、暖房 です。( 笑 )

というわけで今回の Pro’s way は、
整理整頓がすごーく苦手な
大阪オフィスの 安部 が、

「 スマートフォンが
照明のリモコンになる! 」

という商品をご紹介します。

今回の主役は、
【 48V TRACK SYSTEM 】
×【 SENMU mini 】

スマートフォンが、
照明のリモコンになるシステム
です。

SENMU mini を使えば、
スマートフォンから照明の点灯・消灯はもちろん、
明るさや光の組み合わせまでコントロールできます。

「 リモコンを探さなくていい 」
それだけでも、私にはかなり魅力的なんですが …… 。

実は、このシステム。

照明の計画そのものを、
ちょっと面白くしてくれるんです。

まずは天井がスッキリ。

48V TRACK SYSTEM を見て、まず気づくが、そのコンパクトさ。
一般的な 100V 用ダクトレール では、器具の取付部がレールから出っ張ります。
ところが、48V TRACK SYSTEM は、電源や取付部がレールの中へ収まる設計。

出っ張る

【 100V 用 】は取付部が
[ 出っ張る ]

ピッタリ収まる!

【 48V 用 】は取付部が
[ 収まる ]

だから、器具の数が増えても、天井面をスッキリ見せることができます。
住宅では、これが意外と大事です。

「 照明をたくさん使いたい 」でも、
「 天井が照明器具だらけに
なるのはイヤ! 」

そんなことありませんか?

さらに 48V なら、照明の取り付け方にも自由度があります。
下向きだけではなく、横向き、縦向き、上向きにも取り付けが可能。

ダクトレールの設置について

100V では、人が容易に触れるおそれのない高さなど、
設置条件がありますが、
48V では、万が一触れてもビリビリしないので、
新しい取り付け方を検討できる。

つまり、
「 照明は天井に付けるもの 」
という考え方から、少し自由になれるんです。

そして、もうひとつ。
この自由さが、今回の計画で大きな意味を持つことになります。

1本のレールなのに、別々に光る。

【 48V TRACK SYSTEM 】の無線調光タイプは
専用アプリケーション[ SENMU mini ]で照明の設定ができます。

お手持ちのスマートフォンで、
・個別制御
・シーン再生が可能です。

例えば “ 同じ1本のレールに照明が 5台付いていた ” とします。
100V 用ダクトレール では、同一回路内の器具は基本的に一括で調整します。
でも 48V TRACK SYSTEM なら、
「 この照明は100% 」
「 こっちは50% 」
「 これは消灯 」
というように、同一回路の中でも1台ずつ設定できます。

【 個別制御 】

100V用ダクトレールでは、同一回路内の器具は一括でしか調整できません。
SENMU対応の器具なら、同一回路内でも、1台ずつ個別に明るさを調整することが可能。

48V TRACK SYSTEMSENMU対応

個別点灯

「 点灯 」と「 光量 」1台ずつ調整

100V ダクトレールと器具

全て100%点灯

一括で「 点灯 」

さらに、複数の照明設定を《 シーン 》として登録しておけば、
生活に合わせて一度に切り替えることもできます。

例えば、
「 通常時 」
「 ホームシアター時 」
映画を見るときに、照明を一台ずつ消して回る必要はありません。
スマートフォンから「 ホームシアター 」のシーンを呼び出せば、
それぞれの照明が設定した状態に切り替わります。

【 シーン再生 】

専用アプリ内で複数の照明設定を「 シーン登録 」すれば、
生活に合わせてかんたんに切り替えることが可能。( 1エリアに対して30シーンまで )

通常時 ホームシアター時

スマホで「ホームシアター」のシーンを呼び出し

1エリアにつき、30シーンまで登録可能。
つまり、照明を「 点ける・消す 」だけではなく、
「 暮らしに合わせて、
光の状態そのものを選べる!」

ここが、今回の計画で使ってみたいと思った理由です。

でも、照明を増やしたら、
天井が大変なことに。

ある日、私は照明計画に行き詰まっていました。

ABE

いや~、困ったなぁ。

IMAIZUMI

どうしたの、また何か失くしたの~?

ABE

そうそう、エアコンのリモコンが … って、なんでやねん!

住宅って、同じ部屋でも色々な生活があるでしょう?
[ 勉強 ][ 家事 ][ 家族の団らん ][ 映画を見る ]
その時々で、すべてのシーンに合うような照明計画って、
できないものですかね?

[活動 ]に適した光
[ くつろぎ ]に適した光

IMAIZUMI

[ 作業に適した光 ] と
[ リラックスに適した光 ]
 正反対な光を共存させたいってこと?

ABE

それぞれに合わせてたら器具がどんどん増えて、
天井が大変なことに … 。

TAKAKI

・・・・・・・・・・・。

照明だらけ~
48V TRACK SYSTEM

TOMIWA

それなら、
【 48V TRACK SYSTEM 】はどうかな?
色々な照明を
1本のレールにまとめることができるから、
天井をキレイに保てるよ。

ABE

照明を減らすのではなく、光の選択肢をひとつの場所にまとめる!
これなら、やりたいことができるかもしれません。
「 さっそくそれで計画してみます! 」

1本のレールに、いろんな光。

今回の計画では、主照明として 48V TRACK SYSTEM を天井埋込みで配置しました。

“ 白い天井に黒いレール ”
これだけでも、大空間がキュッと引き締まり、
少し洗練された印象になります。

でも、本当に面白いのはここから。
同じ 1本のレールの中に、
異なる種類の器具を組み合わせています。

例えば、
集光して、
家具や必要な場所を狙う光。

広がって、空間全体を照らす光。
そして、光色も変える。
電球色。
温白色。
一見すると、いろんな照明器具を使っているように見えます。
でも、それらは1本のレールの中に収まっています。
しかも、48V TRACK SYSTEM なら、
同じ回路内でも器具を 1台ずつ制御できます。

だから「 全部点ける 」だけではありません。
「 ここだけ点ける 」
「 こっちは少し暗くする 」
「 この光は消しておく 」
そんな細かな演出もできる。
照明器具を増やしているのに、天井は増えていない。
これって、住宅の照明では結構うれしいことですよね。
そして、ここからさらに、光の《 高さ 》まで変えてみます。

集光 … 拡散

光は、上からだけじゃない。

今回の計画では、48V TRACK SYSTEM だけでなく、光の高さにも変化をつけました。

高い位置には、コーニス間接。
低い位置には、スタンド。
中間位置には、アッパー間接。

さらに光源には調色タイプを採用しました。
つまり、《 色温度 》《 配光角度 》《 光の高さ 》
この 3つを組み合わせて、
さまざまなシーンに対応できるようにしています。

コーニス間接

[ 高位置 ]の光

アッパー間接 スタンド

[ 低位置 ]の光

照明計画というと、つい “ どこに何台付けるか ” を考えてしまいます。
でも今回は、
「 どんな光を、どの高さから、
どこへ届けるか 」

まで考えてみました。
ただし、ここでひとつ注意。
【 ライン照明の集光タイプ 】は、配光角度が狭いので、
家具の位置が決まっていない場合には少しリスクがあります。
器具を付けたあとに家具の位置が変わると、
「 あれ? 光が当たらない …… 」
なんてことも。
そんなときに便利なのが、施工後に向きを調整できる【 可動タイプ 】です。

家具に合わせて角度を調整

家具に合わせて、最後に光を合わせる。
これも住宅では大切な考え方です。

なお【 集光可動タイプ・L220 】を使用する場合は注意が必要です。
首振りの可動域が左右で異なるため、90度の振り角度が必要な方向に、
レールの極性[ − ]側がくるように設置します。

さて。
ここまで来ると、だんだん “ 光を動かして遊びたく ” なってきます。
そこで、もうひとつ試してみました。

極性 - 側 極性 + 側

スタンド照明って、
点けるのが面倒じゃない?

実は私、賃貸の部屋でも《 低い位置の光 》を試してみたくて、スタンド照明を置いています。
ところが ……
わざわざスイッチを点けるのが面倒で、すっかり “ 置き物 ” と化しています。

TOMIWA

あるあるだね~。

IMAIZUMI

照明のランプをSENMUランプに
交換すればスマホで操作できるじゃん

ABE

ズボラな私にピッタリですね!
これなら私でも使えそうです。

しかも調色タイプのランプなら、
本を読むときは温白色。
ゆっくり過ごすときは電球色。

というように、
主照明に合わせてスタンドの光色まで変えられます。
さらに【 SENMUパワーBOX 】を使えば、
スタンドだけでなく、
間接照明やダウンライトなどの一般器具も、
スマートフォンから操作できます。

つまり、
レールの照明だけをスマートにするのではなく、
部屋全体の光をひとつにつないでいく。

ここまでできると、いよいよ、
「 実際に暮らしの中で、どう使う? 」
を考えたくなります。
そこで今回は、3つのシーンをつくってみました。

スタンド + SENMUランプ ダウンライト 間接照明 + SENMUパワーBOX

【SENMUランプ】
【SENMUパワーBOX】
を使うことで
意匠器具やダウンライトのような
一般器具もスマホで操作可能になります。

同じ部屋でも、
光が変われば空気が変わる。

まずは【 リラックス 】
コーニス照明の明るさを少し落とし、
集光ライン照明で家具の周りを照らします。
空間全体を明るくするのではなく、
必要な場所に光を置く。
そこに電球色のあたたかな光を加えると、
ほどよい陰影が生まれます。
「 今日はゆっくりしたいな 」
そんな夜に合う光です。

次は【 静寂 】
集光ライン照明を半分消灯。
アッパー間接とスタンドだけを点け、
光の重心を低くします。
部屋全体の明るさを抑えながら、
ところどころに “ 光溜まり ”をつくる。
すると、同じ空間なのに、
さっきとはまったく違う雰囲気になります。
少し暗い。でも、その暗さが心地いい。
ホテルのような空間をイメージしたシーンです。

そして最後は【 作業 】
コーニス照明と拡散タイプのライン照明で、
空間全体を均一に照らします。
光色は温白色。
日常の勉強や仕事、
家事などにも使いやすい明るさです。
同じ部屋。
同じ照明器具。
それなのに、光の組み合わせを変えるだけで、
空間の印象はここまで変わります。

だから照明は、
“ 明るくするためのもの ” だけではない。
暮らしのシーンに合わせて、空間の気分まで変えるもの。
今回、48V TRACK SYSTEM を使ってみて、あらためてそんなことを感じました。

光は、暮らしに合わせて変えていい。

今回の計画で感じたのは、
照明器具を増やすことと、光の選択肢を増やすことは、同じではないということ。

1本のレールにいろいろな光をまとめて、
必要な場所を照らす。
明るさを変える。
光色を変える。
そして、その組み合わせを暮らしに合わせて切り替える。

そんなことが、スマートフォンひとつでできる。
「 今日は、どんな光で過ごそう? 」

そんなふうに、照明を選ぶことができたら、住宅の夜はもっと面白くなるかもしれません。

住宅デザイン部でも人気の 48V TRACK SYSTEM
現場が完成したら、
実際の空間でどんな光になったのか、
また皆さんにご報告したいと思います!

……ところで。
「 安部さん、スマホはなくさないの? 」
え?
それは ……
ご想像にお任せします。( 笑 )