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2024.04
古川 愛子
Interview
- Aiko Furukawa
- 住宅デザイン部 東京オフィス
東京・両国のショールーム「 ライティングコア東京 」が
2023年5月にリニューアルしてから、早くも1年が経ちました。
なかでも、住宅デザイン部のコダワリを詰め込んだ
LDKと寝室の体感型「 住宅シミュレーションルーム 」が
大変好評をいただいております!
2月に『 ヨシカワ 』がペンダントの魅力をお伝えしましたが、
今回は『 フルカワ 』が「 住宅シミュレーションルーム 」で
体感できる光の魅力をお伝えします!
空間がワンランクもツーランクも
アップして見えるテクニックが満載です。
01. 集光の光を組み合わせて家具を際立たせる
シミュレーションルームには19畳のLDKと12畳の寝室があります。
はじめに、LDKにて【 スリットモジュール 】を用いた計画をご紹介します。
こちらは開口径Φ75のダウンライトを自由に組み合わせられる
「 ダウンライトの枠 」のことです。
全部で12台点灯していますが、【 スリットモジュール 】を使うことで、
天井面をスッキリと見せることができます。
組み合わせるダウンライトの種類は何通りもありますが、
私のオススメはこちら。
①グレアレスダウンライト【 50° 】とグレアレスユニバーサルダウンライト【 25° 】
の組み合わせ。
① 【 50° 】と【 25° 】の組み合わせ
※一部取付不可の器具があります
- 【 スリットモジュール 】 DP-41602
- 【 50° 】 DDL-5480YBG
- 【 25° 】 DDL-5444YBG
② 拡散タイプ【 60° 】のみ
通常の② 拡散タイプ【 60° 】の計画と、
全く雰囲気が異なりますよね。
① の組み合わせの方は
【 50° 】で適度に空間全体を照らしつつ、
【 25° 】の集光した光で当て込んでいるので、
キッチンカウンターや家具を引き立てます。
③ 【 25° 】のみ
さらに、【 50° 】と【 25° 】の回路を
それぞれ分けることで、
③ 【 25° 】のみを点灯し、
よりメリハリを効かせた
落ち着いた印象の空間に
切り替えることができます。
ちなみに、私は板張り天井で
器具を目立たせたくない場合に
よく使用しています!
④ 【 25° 】とコーニスの組み合わせ
集光の光と間接照明は相性抜群。
グレアレスユニバーサルダウンライトの【 25° 】で家具に陰影を出しつつ
コーニス照明で壁面の明るさ感をオン。
一気に上質な「 ホテルライク 」の空間が完成します!
02. 和の素材、内から当てるか 外から当てるか
ショールームの立地が江戸の歴史を受け継ぐ街『 両国 』ということもあり、
寝室は和のテイストを取り入れた内装としています。
その中でも、ひときわ目を引くのが
ヘッドボードの両サイドにしつらえた和紙の光壁です。
手漉き和紙をガラスで挟み込んでおり、4種類の照明手法を盛り込みました。
① 手前からグレアレスダウンライト
手前から開口径Φ50のグレアレスダウンライト【 20° 】で当てた見え方です。
手漉き和紙に陰影が生まれ、凹凸感を強調できます。
DDL-5426YWを使用
② 裏側からグレアレスダウンライト
手隙き和紙の裏側から、【 20° 】グレアレスダウンライト2台で照らしています。
和紙の模様が、ダウンライトの上から下へ
光のグラデーションによって浮かび上がります。
【 20° 】のダウンライトによる陰影が、
まるで森林に光が差し込むような表情に見せてくれます。
DDL-5426YWを使用
③ 手前からライン照明
続いては、極細ライン照明を手前に設置し、縦方向の間接照明で当てた見え方です。
埋め込みを深めに設置しているため、
正面から見た時にガラス面へ器具の映り込みはありません。
和紙の表面の凹凸を拾いながらも、モダンでクールな印象になります。
両サイドの壁面が光をしっかり受けるので、明るさ感があります。
LZY–93169LTWE
④ 裏側から間接照明
次に、和紙の裏に間接照明を仕込んだパターンです。
ダウンライトで裏から照らした②と比較すると、
柔らかくより自然光に近い印象の見え方となります。
電球色 2700K
昼白色 5000K
DSY–4946FWG
楽調の器具を使用すれば、電球色⇔昼白色とプルレススイッチの
切り替えで簡単にシーンを変更することができます。
夜は電球色の温かみのある光で寝るまでのリラックスタイムを過ごし、
朝は自然光のような昼白色の爽やかな光で過ごすという
時間帯による使い分けにオススメです。
同じ素材でも、照らし方によって見え方が大きく異なりますよね。
今回のように透過する素材であれば、内から当てる②と④が特にオススメです。
03. 極細照明で空間に溶け込む光
スキマの有効活用
こちらは、寝室の一角に設けたワークスペースです。
良く見ると、タイル目地に同化して、ライン照明が縦に入っています。
実はこれ、WEBミーティングを想定したフェイスライトなんです。
ちょうどタイル1個分を切り欠いて埋め込んでいるので
壁面に自然に溶け込んでいます。
ただ、そのまま使用すると眩しさを感じることがあるため、
調光器を併用しています。
ワークスペース
DSY–5236YWE
※ 見切りとしてU字のアングルを施工
このコンパクトさを活かせば、様々なスキマに建築化照明が可能です。
キッチン吊戸下間接や、TVボードと壁面のスキマに仕込んで
アッパーの間接照明として活躍しています。
キッチン吊戸下間接
TVボード間接照明
ベースライトとして
建築に溶け込ませる
このライン照明は、キッチンや寝室のガラスサッシ前、
ワークスペースのベースライトとしても使用しています。
線の光が建築になじみ、ダウンライトを複数台設置するよりも
天井面をすっきりと見せることができます。
キッチン
寝室
ワークスペース
ちなみに、ここではランバーコアで下地を作り、
そこに「 埋込時取付台 」 でコネクタの収容スペースを設けてから
器具を取り付けることで、施工性を上げています。
以上、空間価値をワンランク上げる照明テクニックをご紹介しました。
同じ空間でも、照明の当て方によって激変するのが
照明の面白いところですよね!
これ以外にも、たくさんの照明ノウハウが詰め込まれた
ショールームとなっておりますので
まだご覧になられてない方は、是非、両国まで足をお運びください。
( ※完全予約制となります )
ライティングコア東京
https://www2.lighting-daiko.co.jp/showroom/