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2018.11
花井架津彦
Interview

- Kazuhiko Hanai = Niwa no Ki-Taro
命名【庭の樹太郎】!!おめでとうございます。
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住宅の照明の中でも特に「樹木をどう照らすか」を数年探求してきました。
そんな時、社長の前芝に【庭の樹太郎】という名前を授けられてしまいました(笑)
庭に没頭してきた私に“ピッタリな名前”で、とても嬉しく思っています!
名前の由来は、作家の「司馬遼太郎」先生にちなみます。
詳しく聞きたい方は私までおたずねください。
新しい【樹太郎】作品、紹介してください。
“緑あふれる解放感とやすらぎのある邸宅”がテーマの「15区画分譲地」の事例。
「設計士×造園家×照明士」3者のコラボレーションという試みでした。
“造園と照明”が重視された分譲地で『街並みの照明デザイン』に挑みました。
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照明計画では特に“2つのこだわり”があります。
1つ目は「屋外照明器具の種類を統一」
屋外にはスタンドライト、スポットライト、ダウンライトの3種類の器具しか使っていません。
2つ目は「色温度の統一」
部屋の“窓から漏れる光”も「まちのあかり」ととらえ、屋内外全てを“雰囲気重視の電球色で統一”しました。
この“2つのこだわり”が『夜のたたずまい』を美しく演出しています。
「暮らす人や訪れる人」が、共にやすらぎを感じられる照明計画を実現しました。
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Brisa東坊城
- 設計:ミサワホーム近畿/宮脇誠治
- 造園:荻野寿也景観設計
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玄関アプローチにはスタンドライトを配置。拡散光で樹木を効果的に照らします。
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ウッドデッキの樹木を照らすスポットライトは高演色の「ときめきシリーズ」を採用。
今後の【樹太郎】の活動を教えてください。
先日、大阪の“大きな水族館”でスタッフ向けのセミナーを行いました。
館長から依頼がきたとき「ぼく『魚太郎』じゃないんですけど」ってマジで思いました(汗)
きっかけは、今春の展示会に来ていたスタッフの方が私の「ガラスへの映り込み」に特化したセミナーを聞いて“感動!”
水族館は「映り込みだらけ」なので、その「対処方法」のセミナーが実現しました。
実は、自然のものを照らすことは「魚」も「木」も同じ。照明でつくりあげる“自然と演出の違い”を伝えると、みなさん目を輝かせながら聞いてくださったのが印象的でした。
【樹太郎】は樹木を照らすだけではありません。どんな物件でも“内と外”を同時に考えることの大切さを伝えていきます。
1年続けた雑誌「建築知識」への連載も終わりました。
来年は“私のノウハウ”がたくさん詰まった【樹太郎本】を出します。
楽しみに待っていてください。
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