Pro's way

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2021.4.5

道頓堀だるま大臣人形

みなさん、こんにちは。
大阪TACTの 田中 伸幸 です。

今回は、大阪ミナミの中心街、グリコをはじめ色んなネオンが立ち並ぶ、戎橋から程近くに竣工した
【 道頓堀だるま大臣人形 】のライトアップについて紹介します!
大阪の方にはなじみ深い、串かつだるまのあのキャラクターをご存じですか?
道頓堀に建てられる「串かつだるま」をメインとした5階建てのビルの屋上に、その巨大像が建てられました。
台座を含めて高さ12m、横4m、重さ20t、設置費用はなんと2億円!!!という一大プロジェクトに、大光電機はライトアップでご協力させていただきました。

(↑道頓堀だるま大臣人形点灯式の様子)

様々なネオンが立ち並ぶ現場付近。戎橋の向こうに出来ますが、周りは結構明るいです。

完成予想CGです。
5階建てビル屋上に設置されるだるま大臣人形は高さ10メートルもあり、なんと360°回転します!!!
インパクトはかなり大きい!!
ハイポールの高さ制限の為スポットライトは斜め下からの照射となります。

先輩方にもこのようなライトアップの経験が少なく、計画当初から早くも懸念が。

① 周囲のネオン等が明るいので顔が暗く感じそう
② 顔の前面にある串カツの影が顔にかかる

この2点をポイントとして計画を考えました。
計画を進めながら、店舗に実際にある人形への照射検証をしました。

より正確な1/10模型が出来たという事で代用器具を使い、設計さんと再度検証することにしました。
(実はこの模様、テレビ大阪の取材を受けました)

① 顔を明るくする為の人形4隅のハイポールのスポットライト
② 顔への影を軽減する為のライン照明(ビューポイントから見えないよう串かつ裏面に設置)

影の原因となる串かつを逆に利用。先輩方に良いアイデアを頂きました!

その間にも現場は進み、足場が組まれていよいよ人形が設置されました。
スポットライトの振り角度により顔の明るさに影響が出る為、現場で調整する事に。

振り角度だけでなく、人形の芯に器具をまっすぐ向ける作業も重要なので、私もお手伝いしました。
この高さで、特注ハイポールの上に3灯用ポールを被せるように設置するので、少し怖かったです。双方に角度の目安となる目盛りがあると良かったね、と今後の参考となる貴重なアドバイスも頂きました。

スッキリとしたZEROのスポットライトを選定。下から見上げ顔に器具がかかって気になる事を軽減しています。

最後に、新型コロナウイルスの感染拡大で閉店する飲食店も増えている中、「こういうときだからこそ、行政だけに任せておくのではなく、民間の力で大阪・ミナミを盛り上げていきたい。大阪で生まれ、大阪で育って、道頓堀で商売させていただいて、縁があって道頓堀商店会の会長になった。道頓堀に恩を返さなあかん」という上山社長の熱い思いに、同じ大阪に本社をおく大光電機としてご協力させて頂き、プレッシャーも含めて大変勉強となった現場でした。

昨今の社会情勢もあり人通りはまだ戻っていませんが、メディアでも注目を浴びる、大阪ミナミの新たなランドマーク【 道頓堀だるま大臣人形 】、大阪にお立ち寄りの際は是非一度ご覧になって下さい!