Pro's way

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2018.10.1

長崎県庁舎

こんにちは。
東京TACTデザイン課の九州出身の有馬です。
今回は、今年3月に竣工しました自然と海に囲まれたランドスケープの現場をご紹介します!

長崎駅に隣接した新しい 長崎県庁舎 が平成29年12月に完成しました。

敷地内には県庁をはじめとした3つの建物があり、万が一の災害に備えた施設を兼ねた防災緑地が新しく整備されました。

エリアの広さは約140,000m2。この土地はかつて長崎の 〝魚市場〟 として栄えた場所です。

緑地の中には、当時の市場で作業場の床石として使われていた花崗岩(御影石)を掘り起し再利用した階段や、長崎の石材 戸の隅石(南島原) のゲートなどが空間のアクセントになっています。

花崗岩を再利用した階段

花崗岩を再利用した電源BOX

戸の隅石(南島原)のゲート

照明は屋外照明シリーズZEROのパーツを利用し、7種類の特注照明を製作しました。

遊歩道・手摺・スロープ・ベンチに一体化した照明は昼間の景観を損なわないように配慮し、夜になると暖かい光で空間を演出します。

写真は特注照明の一部です。全て同じ様に見えますが1つ1つ違う設計のグランドライトです。
アッパーライト ・ フットライト ・ インジゲーター
それぞれの役割に合わせて製作しています。

グランドライト試作品

全面ガラス

光をやわらかく拡散する事にこだわり、ガラスカバーを表面はクリア・内側をフロスト加工
発光面にも配慮した設計になっています

では、ここからは完成した現場をご紹介します。

こちらは入口にある花崗岩の山の軸ゲートです。ベンチとしてもゆっくりくつろげます。

奥の方へ進むとアッパーライトでやわらかく照らされた〝戸の隅石〟が現れます。

さらに奥に進みますと展望台があります。
下のウッドデッキのステージは昼間にイベントなどで使用されています。
夜はアッパーライトのやわらかい光で演出された心地よい空間になっています。

デッキ上の展望台へ向かう遊歩道です。照明と一体化したスロープの光が誘導してくれます。

敷地の外周港側の照明は漁港への光に配慮した遮光版付きのフットライトを設置しています。

とても広い空間ですが、緑地には色んなベンチやくつろげるスペースが沢山あります。
お気に入りの休憩スポットを見つけるのもオススメです。

まだまだご紹介しきれませんが、長崎へお越しの際は足を運んで頂ければと思います。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。

緑地の中にはひみつのハート♡が隠れています。是非探してみて下さいね!
(ヒント:ひみつの♡は地面にかくれています)