TACT's レポート

  • 大阪TACTデザイン課
    安東 克幸
    Katsuyuki Ando

No.10
2017.02.01

こんにちは、大阪TACTデザイン課の安東です。

2014年の秋から計画を進めてきました「大光電機株式会社 新技術研究所」がまもなく竣工します。
このプロジェクトでは全体の照明計画を担当させていただきました。

今回はその一部であるエントランスの照明についてご紹介させていただきます。

みなさまご存知の通り、照明へのこだわりが特に強い施主(DAIKO)です。
特にエントランスの提案はなかなか通らず非常に苦労しました。
私も負けじと数案を作りつつ、イチオシの照明計画をしつこく提案し続け、4回目のプレゼンを経てようやく竣工を迎える事ができました。

エントランスは外部から来られるお客様が、最初に体感するDAIKOのあかりです。

来社されたお客様に対して
・光を扱う会社であること。
・創造性のある面白い社風であること。
・照明器具に可能性を感じる空間であること。

一般的な照明環境ではなく、これらを印象づける象徴的な光が必要だと考えました。

エントランスホールは7mの二層吹き抜けで、EVシャフトと階段を挟んだ二枚の巨大な壁面が印象的な構成となっています。横長の壁と、天井まで届く縦長の壁の両方を「光壁」とすることで建築と照明が一体となり「あかり」そのものの存在を強く感じられるエントランス空間を目指しました。

―光壁をどう作るのか―
通常の光壁はガラスなどの透過素材の裏側に照明を仕込むことが多いですが、発光面積が大きい場合にはガラスや建材の定尺による、意匠的に必要のない目地が出てきます。
発光面をあえてタイルのような小さな単位にすることで目地もデザインの一部とし、照明器具が建築と一体となる「ヒカリのタイル」を考えました。

ヒカリタイルには照明色温度を3000K5000Kに調色調光できる最新モジュールを登載しています。

昼間に差し込む自然光によって照らされたときに、大きなヒカリタイルの壁が単調な印象にならないよう、あえて表面に緩やかな膨らみをもたせ、エンボス加工でマットな質感に仕上げています。点灯時、消灯時で異なる表情が生まれるよう表面形状にこだわりました。

―どんなことができるのか―
ヒカリタイルは全部で3,396個あり、それぞれを個別に動作させることができます。色温度や明るさを変化させたり、アニメーションを流す事も可能です。
中庭に面したホールでは自然光の移ろいも感じられる為、時間や季節に合わせた演出でお客様をお迎えします。

アプローチから見る最初の光景を再現した模型写真です。
初めは光壁の一部しか見えませんが、奥に進むにつれて視界が開け、圧倒されるほどの「大きな光」が現れます。
トンネルを抜けたときに迫る強烈な太陽光のような、誰もが見たことのある「既視感」と、その先に「新しい体験」を創り出す事を意図しました。
2面の大きな光壁で構成された「光の隙間」に人が出入りする光景は新しい体験となり、大光電機の「新技術研究所」を象徴する光になるのではないかと考えました。

今回はここまで。
続きは現地でご案内します!!