■ 審査員:講評
中川 エリカ(中川エリカ建築設計事務所)
あかりは、いつも、人間に対して、数値や言語を超えたパワーをもたらしてくれる存在ではないでしょうか?
帰り道に誰が住んでいるのかも知らないマンションのあかりがふと灯っているのを見た時、暗い道を歩いたのちに駅のあかりが出迎えてくれた時、誰が灯したのかわからないあかりでも、そこにあるだけで、私たちの心はふと解きほぐされます。あかりとは、日常の傍にある特別なパワーだと言えます。
今回のテーマである「贈るあかり」は、まさにそのことをテーマにしているように感じました。
最優秀賞に輝いたアイデアも、ふとした瞬間を特別に変えてしまうような、ささやかな温かさを持ったあかりです。
2次審査のプレゼンテーションでは、アイデアの素晴らしさはもちろん、あかりが人間の心・日常のストーリーとともにあることを改めて気づかせてくれました。
応募してくださった皆さん、そして審査の機会をくださった関係者の皆さんに改めて深くお礼を申しあげます。