照明計画のコンセプトは「黒」。

・黒の「同化」
照明器具の色を、窓サッシやキッチンと統一し、
建材・設備・インテリアとの同化を考えた。

・黒い線の「ペンダント」
ペンダントを特注で製作した。
ダイニングの椅子やテーブルのデザインに合わせて、断面形状にR（半径）にしている。
表面の仕上げも、インテリアマテリアルに合わせて粉体塗装とし、空間の調和をはかる。

・黒い線の「照明ボックス」
屋内外で統一された天井材のレッドシダー（米杉）を、設備で汚さない。
その思いを、設計者と共有し照明計画をすすめた。
照明ボックスを造作し、レッドシダーの天井に黒い線（スリット）を引き、
照明器具を格納した。

・黒い「闇夜」
夜は空一面が漆黒の「闇」と化し、昼に認識できた風景を消し去ります。
黒い闇となった庭に光を灯す。照らし出された樹木は、
闇の中で美しく浮かび上がり、その景色を室内に届け、「内」と「外」が融合する。

・黒い「影」が明るさを引き立てる
壁に、スポットライトで影を描く。
水墨画のような白と黒の濃淡が映し出され、壁にひとつの絵画が完成する。
住宅では嫌悪される「影」をあえてつかうことで、対義する「光」を引き立てている。

設計：

積水ハウス大阪北支店　野本 有吾　蓑毛 あゆみ

撮影：

森本 豊

照明計画：

住宅デザイン部　花井 架津彦

特注器具：

特注製作部　佐竹 裕義

営業担当：

関西ハウジング営業所　田端 あゆみ